どうしたら長生きできるの<自らの選択-運動編前編> [ひとり言]

DSC_4075.jpg 休ましておくんな

 どうしたら長生きできるの<自らの選択>の最後は運動編。

 運動編に入る前に、まず健康とは何かを考えていきましょう。いくら長寿でも健康でなければ長寿の意味が半減してしまいます。厚生労働省は、2025年には介護の必要な人が約520万人に増加すると予測しています。当然、介護をする人材も同数以上必要になります。

 私の所に訪れる、介護の必要なお年寄りも年々増加し、毎月書く介護保険意見書の数だけでも相当数あります。今のまま続けば、いずれ、介護保険の財源もパンクすることになり、制度の見直しを余儀なくされます。認知症や体が不自由になったお年寄りの介護は、現代の核家族化した家庭だけではとうてい無理な話で、専門の介護職員による援助や施設利用が不可欠です。ところが、介護保険の給付そのものが十分とは言えず、介護職員の待遇もひどいものです。介護福祉士の免許を持って施設で変則勤務の重労働を強いられても、薄給で到底家族を養える給料はもらえません。体を壊して辞めていってしまう職員も多いと聞きます。

 私のところへ来院あるいは往診する方達をお世話してくださる、ケアマネージャーの人たちの多くは、一人で50人以上の要介護者を受け持っておられます。1日何人の所を訪問してどれだけの援助ができるか考えてみてください。

 ご家族の方も、子供の世代は共働きが多く、親の介護はできない状態で、老々介護が主体です。多くの方が、病気の治療を受け、自ら不自由を感じながら、ご自分の伴侶の介護をしていらっしゃいます。重度の認知症を介護しておられる家庭は、家族崩壊寸前のところが多く、介護者がうつ状態や体調不良で私の所に訪れることも少なくありません。

 入所施設はどこも700~1000人の順番待ちという状態で、必要な人がすぐには入れないのが現状です。仮に、入所できても介護給付だけでは足りず、年金をつぎ込んでも足がでる方達が多くおられます。現場で働いている私たちにとっては、「本当に日本は福祉国家なのだろうか?」と疑問を投げかけたくなります。

 いかがですか?これが日本の現状です。なぜ、長寿―運動の話の前にこんな話を持ち出したのか疑問に思われますか?関係ないと思っている方達はいずれ、この「不都合な真実」に直面することになるかもしれません。
 方法は2つ、自分自身が要介護者になっても家族に迷惑をかけず、安らかな老後を過ごすことができる福祉国家を作り上げること。もう一つは、要介護者にならず、「ぴんぴんころり」を目指すことです。

 政治批判をするつもりはありませんが、まず前者の福祉国家、つまり所得税率は7割でも、貯蓄をしなくても子育て、教育、医療、老後の生活を支えてくれる高度な福祉国家は2035年までに実現しそうにありません。すると、方法はただ一つ、自ら要介護者にならないようにすることのみです。

 ここにも、落とし穴があります。「要介護者なんて、自ら望んでそうなる訳じゃない。」と、ほとんどの方がおっしゃるかと思います。しかし、これまでの何回かの話を理解しておられる方は、<自らの選択>でそうなっていることにもう気づいておられることと思います。ただ、大半の人が自らの選択が誤っていることに気づいていないだけです。

 それでは、要介護者にならない方法を一つずつ考えていきましょう。

 WHOの健康の定義は、

 健康とは、肉体的、精神的、並びに社会的に完全に良好な状態にあることであり、単に病気や虚弱でないことにとどまるものではない。

 としております。
 私が考える健康観は、次の通りです。

 いつものことがいつも通りできて充実していると思える状態。日々の生活に感謝の気持ちを持てる状態。

 と考えています。前半の1文は体の健康状態です。後半の1文は心の健康状態を表します。当たり前のようですが、日々そのように感じておられますか?ひょっとしたら、いつも通りできることをやらずに、ないがしろにしていませんか?何か、少しでも足らないことがあると、不平不満をもらしておられませんか?

 数百メートルの所にある、お店屋さんまで車で行く。少し動けば手に届くところにあるものを、人に頼んで取ってもらう。なにかを頼まれると、面倒くさいと思う。いかがですか?昔のように、お伊勢さんまで歩けとは言いませんが、少しは体を使った方がよろしいのでは。―――と頭では誰でも理解しています。実行が伴わないのはなぜでしょう?そういう行動パターンを自ら選択しているからに他なりません。
 そして、心と体は一体です。体が萎えて動けなくなってしまえば、心もそれが当たり前のようになってしまいます。「体がだるいから、寝ていた方がいい。」「動きたくても体が言うことを聞かん。」となります。家族が、動くように励ますと(あるいは叱ると)返事は「ヘヘヘ。」 私のクリニックでの日常会話です。
 そして、体が動かなくなると同時に、認知機能も衰え始めます。「最近物忘れが。」ドミノは倒れました。さあ、要介護者に向かってまっしぐらです。「なんで、こんな風になっちゃんだろう。」と思ったときは、時すでに遅しです。

 さあ、始めましょう。長寿のための適度な運動です。

            ―― 後編に続く――

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by phervexy (2023-05-23 18:10) 

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