癌を繰り返す女性 [ひとり言]
あなたはこの世に咲いた唯一の花
心身一如
禅に由来する言葉。
心と体は表裏一体で切り離すことはできません。
お互いに影響し合って、生命現象を営んでいます。
たとえば、怒りの心を持てば肝の臓を病みます。
うつの心で過ごせば,胃の腑を病みます。
恐れの心が芽生えれば、腎の臓を痛めます。
昔からの言い伝えは、あながち科学的根拠がないと切り捨てることはできません。
漢方をはじめとする東洋医学やアーユルベーダなどは膨大な経験に基づく演繹的な方法で大系づけられています。今風に言えば「統計学」です。
現代医学は、生物、化学、物理学等の科学に基づく理論的な学問的背景の上に、統計学的な方法で治療の有効性が証明されています。
現代医学の欠点は、伝統医学に比べて経験が少ないと言うことです。
それを補うために、少数で数学的な証明が可能になるように、統計手法がデザインされています。
鳩山首相の頃、代替医療の有効性を検証するための予算や施設作りをすると約束されましたが、その後事業仕分けによって話は立ち消え、先頃、統合医療を研究するための大学建設の申請が却下されました。
ほとんど、中世の宗教裁判と変わらず、学問の自由をも侵害しかねない事態です。
しかし、よく考えてみれば、現代医学以前に数千年の歴史を持つ伝統医学を、加持祈祷と同じく無効であると否定するだけの科学的根拠を示すことができないのも事実です。
さて、前置きはこの辺で、本題に入っていきたいと思います。
この話は、私が体験した実際の事例ですので、個人情報を保護するため、内容に影響を与えない程度に脚色が加えてありますのでご承知置きを。
最初のエピソードは、彼女が60歳代後半の頃。
始めてお越しになったとき、高齢者特有の自律神経障害かと思わせるような、バラエティーに満ちた症状の数々。
ふらつき、めまい、倦怠感、動悸、時々起こる胃部不快感、不眠等々。
血圧がやや高い以外は、診察所見に異常なし。
話しぶりは、とても早口で、ややイライラした話し方。
私も最初は高血圧と自律神経障害あるいは軽症うつ病の合併かと考えましたが、
最近健診を受けたことがないとのことなので、健診並にまず全身検索を始めました。
しかし、全ての検査結果は異常所見がありません。
結果をお話ししながら、最近の暮らしぶりや、気がかりなことなどを四方山話と一緒にお聞きしたところ、やはり家庭内や近所の人間関係の問題が次から次へと出てきます。
ほとんどの内容が、「私が良かれと思ってやってあげても理解してもらえない。」というもの。
最後は「私はもう十分生きたからどうでも良い。」と言う捨て台詞。
それでも、しっかり心に思うことをお話になったのか、少し落ち着いた様子になりました。
どうでもいい花など一輪もない
しばらく、来院していただきながら、やはり血圧が常に高いので、高血圧治療をすることになりました。
時々、訴えられる胃部不快感が気になり、胃の検査をお勧めしたところ、ごく早期の粘膜内癌が見つかりました。
とても感謝されて、手術を受けられたのですが、戻って来られたときには、入院中の不手際や医師の心ない言葉に腹を立てておられ、しばらくその話を聞くことになりました。
それから数年経ち、もう再発はないだろうと思われる月日が流れたある日、腹部エコーで肝臓に1cm強の腫瘤が見つかりました。
再度、総合病院で精査してもらったところ肝臓癌の疑いが濃いとのことで観察が始まりました。
ウイルス性の慢性肝炎など全くない、肝機能検査異常のない方です。
総合病院で経過を見ながら、検査を繰り返し、手術までにはしばらく時間がありました。
いつものように、私のクリニックで血圧治療をしながらお話しを聞いていると、やはり、腫瘍を切るのか切らないのかはっきりしない、検査ばかりで説明がなく何をしているのかわからないと言った不満を漏らすことしきり。
私が、「腫瘍はまだ小さいから慌てる必要はないですよ。前の胃がんの転移か新たな原発性肝癌かがはっきりしないと治療方針が定まらないから、様々な検査をしながら適切な治療方法を考えていらっしゃるのですよ。」とお話しすると、
「総合病院の医師はそんな風にきちんと説明してくれない。」
「どうせ、私はこの年まで生きると思っていなかったからどうでもいいんだけどね。」
と、以前と同じ捨て台詞。
最終的には、新たな癌と診断され、手術を受けられました。
さらに約2年が経過しました。
手術後の経過を観察中に、別の部位に新たな癌が発見され、3度目の手術となりました。
手術後の経過が落ち着いて、再度私の所に戻って来られました。
お話になることは、全てに対して感謝の言葉と、最近は得意の裁縫の技術を使って、老人施設へ寄付したりと、とても生きがいを感じる毎日を送っているとのこと。
表情も明るく、お帰りになる前の捨て台詞はなくなりました。
もう、彼女は70歳代の後半に入りました。
咲き誇ってこそ人生
4度目がなければ、この方はもう癌から卒業されたのでしょう。
心身一如を身をもって体験されたことになります。
今では、ほほえましく、日々の生活のお話しをお聞きしています。
presented by
石原クリニック
http://www.ishihara-clinic.jp/
石原クリニックセラピールームETERNAL COMFORT
http://www.ishihara-clinic.jp/eternal/index.html
ワンクリックにご協力を.
心身一如
禅に由来する言葉。
心と体は表裏一体で切り離すことはできません。
お互いに影響し合って、生命現象を営んでいます。
たとえば、怒りの心を持てば肝の臓を病みます。
うつの心で過ごせば,胃の腑を病みます。
恐れの心が芽生えれば、腎の臓を痛めます。
昔からの言い伝えは、あながち科学的根拠がないと切り捨てることはできません。
漢方をはじめとする東洋医学やアーユルベーダなどは膨大な経験に基づく演繹的な方法で大系づけられています。今風に言えば「統計学」です。
現代医学は、生物、化学、物理学等の科学に基づく理論的な学問的背景の上に、統計学的な方法で治療の有効性が証明されています。
現代医学の欠点は、伝統医学に比べて経験が少ないと言うことです。
それを補うために、少数で数学的な証明が可能になるように、統計手法がデザインされています。
鳩山首相の頃、代替医療の有効性を検証するための予算や施設作りをすると約束されましたが、その後事業仕分けによって話は立ち消え、先頃、統合医療を研究するための大学建設の申請が却下されました。
ほとんど、中世の宗教裁判と変わらず、学問の自由をも侵害しかねない事態です。
しかし、よく考えてみれば、現代医学以前に数千年の歴史を持つ伝統医学を、加持祈祷と同じく無効であると否定するだけの科学的根拠を示すことができないのも事実です。
さて、前置きはこの辺で、本題に入っていきたいと思います。
この話は、私が体験した実際の事例ですので、個人情報を保護するため、内容に影響を与えない程度に脚色が加えてありますのでご承知置きを。
最初のエピソードは、彼女が60歳代後半の頃。
始めてお越しになったとき、高齢者特有の自律神経障害かと思わせるような、バラエティーに満ちた症状の数々。
ふらつき、めまい、倦怠感、動悸、時々起こる胃部不快感、不眠等々。
血圧がやや高い以外は、診察所見に異常なし。
話しぶりは、とても早口で、ややイライラした話し方。
私も最初は高血圧と自律神経障害あるいは軽症うつ病の合併かと考えましたが、
最近健診を受けたことがないとのことなので、健診並にまず全身検索を始めました。
しかし、全ての検査結果は異常所見がありません。
結果をお話ししながら、最近の暮らしぶりや、気がかりなことなどを四方山話と一緒にお聞きしたところ、やはり家庭内や近所の人間関係の問題が次から次へと出てきます。
ほとんどの内容が、「私が良かれと思ってやってあげても理解してもらえない。」というもの。
最後は「私はもう十分生きたからどうでも良い。」と言う捨て台詞。
それでも、しっかり心に思うことをお話になったのか、少し落ち着いた様子になりました。
どうでもいい花など一輪もない
しばらく、来院していただきながら、やはり血圧が常に高いので、高血圧治療をすることになりました。
時々、訴えられる胃部不快感が気になり、胃の検査をお勧めしたところ、ごく早期の粘膜内癌が見つかりました。
とても感謝されて、手術を受けられたのですが、戻って来られたときには、入院中の不手際や医師の心ない言葉に腹を立てておられ、しばらくその話を聞くことになりました。
それから数年経ち、もう再発はないだろうと思われる月日が流れたある日、腹部エコーで肝臓に1cm強の腫瘤が見つかりました。
再度、総合病院で精査してもらったところ肝臓癌の疑いが濃いとのことで観察が始まりました。
ウイルス性の慢性肝炎など全くない、肝機能検査異常のない方です。
総合病院で経過を見ながら、検査を繰り返し、手術までにはしばらく時間がありました。
いつものように、私のクリニックで血圧治療をしながらお話しを聞いていると、やはり、腫瘍を切るのか切らないのかはっきりしない、検査ばかりで説明がなく何をしているのかわからないと言った不満を漏らすことしきり。
私が、「腫瘍はまだ小さいから慌てる必要はないですよ。前の胃がんの転移か新たな原発性肝癌かがはっきりしないと治療方針が定まらないから、様々な検査をしながら適切な治療方法を考えていらっしゃるのですよ。」とお話しすると、
「総合病院の医師はそんな風にきちんと説明してくれない。」
「どうせ、私はこの年まで生きると思っていなかったからどうでもいいんだけどね。」
と、以前と同じ捨て台詞。
最終的には、新たな癌と診断され、手術を受けられました。
さらに約2年が経過しました。
手術後の経過を観察中に、別の部位に新たな癌が発見され、3度目の手術となりました。
手術後の経過が落ち着いて、再度私の所に戻って来られました。
お話になることは、全てに対して感謝の言葉と、最近は得意の裁縫の技術を使って、老人施設へ寄付したりと、とても生きがいを感じる毎日を送っているとのこと。
表情も明るく、お帰りになる前の捨て台詞はなくなりました。
もう、彼女は70歳代の後半に入りました。
咲き誇ってこそ人生
4度目がなければ、この方はもう癌から卒業されたのでしょう。
心身一如を身をもって体験されたことになります。
今では、ほほえましく、日々の生活のお話しをお聞きしています。
presented by
石原クリニック
http://www.ishihara-clinic.jp/
石原クリニックセラピールームETERNAL COMFORT
http://www.ishihara-clinic.jp/eternal/index.html
ワンクリックにご協力を.
2012-06-19 22:16
nice!(0)
コメント(2)
トラックバック(0)
ひとちゃん
”がんは、戦う相手ではありません。戦えば必ず負けます。
がんも含め、病気は気づきです”
その言葉に母も救われました。
病気に感謝しながら毎日を過ごしています。
ありがとうございます♪
by ako (2012-06-20 15:52)
akoちゃん
コメントありがとうございます。
akoちゃんとお母さんが、一瞬一瞬を大切に、愛に満ちた毎日を送ってくだされば、大変嬉しく思います。
私たちもいずれは旅立つ日が来ます。
私たちは、ヒプノセラピストとして、この世に生を受け、多くの経験をして、そして去っていく意味を人々に伝えていかなければいけませんね。
そんな大きな仕事を仰せつかった私たちは幸せですよね。
akoちゃんとお母さんの至福の時間を心からお祈りしております。
by Hitochan (2012-06-21 21:46)