肉を食べた方がいいってホント? [ひとり言]

1483609_424698697658082_231709924_o.jpg 美味しい白イチゴと日光梨

綺麗な白イチゴと巨大梨(日光梨)
イチゴは練乳に付けたくらいの甘さ。日光梨(ニッコリ)も蜜入りリンゴ並みの甘さ。
糖尿病じゃなくてよかった!
いただきま〜す。

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先日、糖尿病の講演会で当クリニックの治療成績を発表してきました。
糖尿病治療はDPP-4阻害薬という薬が登場してから飛躍的に成績がよくなりました。
その後の糖尿病に関する全世界の臨床研究は、合併症を予防して健康寿命の延長をもたらしました。
講演会は約1200人の参加者。それぞれの施設の治療成績や研究の発表がなされました。
私は、クリニックでDPP-4阻害薬を処方した患者160名の良好な長期治療成績を発表しました。

131822_425616594232959_502927538_o.jpg 発表抄録

講演会の最後のサマリーセッションでは、糖尿病の第一人者である順天堂大学の河盛先生の講演。
2020年東京オリンピックの明くる年はトロント大学でインスリン発見100年シンポジウムが開催されます。
河盛先生お話しでは、その年までに、糖尿病は過去の疾患になるだろうとのこと。
糖尿病のメカニズムが分子レベル、ホルモンレベルで解明されつつあります。

糖尿病は一端足を踏み入れると、膵臓のβ-細胞に記憶されもう後戻りできなくなることがわかっています。すなわち不治の病となってしまいます。
早期治療によって、何事もなかったかのようになるとの講演内容です。

私のクリニックでも、早期からの治療と生活習慣改善を説明していますが、ほとんどの方が本格的な糖尿病になるまで治療しようとしません。まだまだ、市民の糖尿病に対する認識は極めて古く、甘い状態です。統計的には37%が未治療とのこと。
私たちを信用して早くから治療と生活習慣改善をしてくださる方は、糖尿病の指標であるHbA1cが正常化し、いずれ内服も必要がなくなります。そして、レガシー効果というものが現れ、治療中止10年~15年後、未治療の人よりよい効果が続くことが証明されています。

そして、もう一つ興味深い話題がありました。
低炭水化物ダイエットの功罪。
低炭水化物ダイエット後6ヶ月間は体重減少、内臓脂肪減少効果が持続しますが1年後には普通の食事と差がなくなります。
逆に、炭水化物を控えることで脂肪が増え、脂質系が上昇し動脈硬化が進んできます。
腎障害のある人に行うと、タンパク摂取量が増えるために腎機能障害が進みます。
このタンパク質についてさらに研究結果が。
低炭水化物ダイエットによって、動物性タンパク摂取量が増えた人たちは、死亡率が上昇したそうです。
動物性タンパクでなく植物性タンパクを摂取を増やした人たちは、逆に死亡率が下がったとのことでした。

どうです?それでも肉を食べ続けますか?

最近のテレビで、肉を食べないと元気がなくなるという内容の番組があり、特にお年寄りはお肉を食べた方がよいと報道されました。
この番組以後、私のクリニックのお年寄りの悪玉コレステロールが明らかに増加しました。聞けば、テレビ放送で肉をたくさん食べ始めたとのことです。
本来、肉を少量にして、魚と植物性タンパク質をしっかり摂取すれば全て解決します。肉を食べると元気になる話に科学的根拠は見当たりません。
長年にわたる、全世界の医師、研究者が行ってきた努力を、たった一回のテレビ番組で無駄にされてしまいます。

ペンは剣よりも強しと言います。様々な健康バラエティ番組の通りに行動して、万一健康被害に遭った時、誰が責任取ってくれるのでしょうね。
私が情けなく思っているのは、30年この道一筋にたゆみなく勉強し続けている私の言葉より、「テレビでこう言っていた。」と一回のテレビ放送を信用して、医者の言うことは当てにならんとアドバイスを無視するのが一般市民の心理です。

それでももし、あなたが何を選んでも個人の選択の自由であると主張されるのであれば、最後までその姿勢を貫いてはいかがでしょうか?
医療否定本しかり、私たちの仕事は必要なくなり、私はヒプノセラピストとして生きていけます (*´∀`*)。 
     ーーーテレビ番組並みの悪い冗談です。

1468709_425434400917845_190413542_n.jpg 生活習慣病来院者数

現在クリニックに通院される生活習慣病の内訳。生活習慣病がとても多いことがお解りいただけると思います。岡崎は柿の名産地、八丁味噌の町。

ある日の外来での会話

「柿はいくつ食べるの?」と聞くと
「う~ん、3つくらいかな。」

・・・糖尿病、ようなるわけないわな(ひとり言)

この町の料理屋は、京料理で修行してきても3年で濃い口になる町。
この町で、心機能が正常なのに高血圧だけで心不全、肺水腫になる「高血圧性心不全」なるものに巡り会いました。生活習慣病が全ての原因です。
私のクリニック一施設だけでもこの患者数です。

この町は、そして日本人はいったいどこに行くのだろう...

presented by
石原クリニック
  http://www.ishihara-clinic.jp/
石原クリニックセラピールームETERNAL COMFORT
  http://www.ishihara-clinic.jp/eternal/index.html

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T.T

節分を控え春の足音に耳を傾ける2月に入りました。ドックの結果に肝を冷やしましたが、最高の医療機器ですばやい対応をしていただき、安心を得、平和な日々が戻りました。先生の患者であった事、心から喜んでいます。ありがとうございました。
ふり注ぐ太陽の何と暖かいこと!
冷たい北風さえ何と心地よいこと!
夜空の天体の何と神秘的なこと!
友人家族、甘えてすり寄ってくる猫さえ何と大切なこと!
結果が出るまでの追い詰められた不安の中で先生のご発信の通り、人は満ちた空間に生かされていると実感いたしました。
数年間読ませていただいている先生のブログの中の言葉がキラキラと頭の中でまたたきました。感謝です。
今後は日本人の前期高齢者にふさわしい食生活を心がけ、日々を楽しみながら人生の意味を問い続けたいと思います。待合室のカウンターで雑誌に目を通し、生命力にあふれた花や蝶が憩う瞬間の画面に癒される豊かな時間を過ごせる事、毎月楽しみにしています。先生も御身体大切になさって下さい。
by T.T (2014-02-02 13:56) 

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