クリスマスの星 [ティータイム]

Orion.jpg 冬の王者オリオン

メリークリスマス!

今日は、イエス・キリストの生誕日。
昨日はクリスマスイブ。

大切な人にプレゼントをされましたか?

えっ?あなたはキリスト教徒じゃない?

昨日、クリスマスイブに、二人の女性が訪れました。

東北の大震災を悼んで、聖書の言葉を伝えに来られたとのこと。

マタイの福音書を引用され、
「富を地上に積んではならない。」
地上に集めた宝は今回の震災のように一瞬にして消え去ってしまう。
地上の富は心のよりどころにはならないといった内容のお話をされていかれました。

では、宝はどこに積めば良いのでしょうか。
聖書は天に積みなさいと説きます。
言い換えれば、心に積みなさい。と言うことでしょうか。

こうした教えは、キリスト教だけではなく、様々な宗教に共通した教えです。
ご存じの通り、仏教の教えの中にもあります。

道元禅師が次の様にお話しされています。

無常忽(たちま)ちにいたるときは国王大臣親昵(しんじつ)従僕(じゅうぼく)妻子珍宝たすくる無し、唯独り黄泉(こうせん)に趣(おもむ)くのみなり己(おのれ)に随(したが)い行くは只是れ善悪業等(ごっとう)のみなり。  
訳) 世の中は無常そのものであり、死はいつやってくるかもしれません。まさに無常の風が突然やってくるときには、国王や大臣が持つ権力も、また親しい友人も忠実に働いてくれた部下であっても、妻や子の力であっても、財宝の力も、何の助けにもなりません。ただ自分一人だけがあの世にゆくのみです。自分についてくるものは、存命中におこなった善業と悪行の事実だけなのです。

人間は全て、「本来無一物」

神の世界も、仏の世界も同じようです。

しかし、この世に財をなすことが罪悪であると説いているわけではありません。
あくまで、心のよりどころにするなとのこと。

執着せず、私利私欲に駆られることなく、地上になした利を他と分かち合う心。
「自施他施を同じゅうする」利他の心を大切にすることの教えなのでしょう。

「地上に宝を積んではならない。」

お二人の布教者の方が、クリスマスイブにとても大切なことを教えてくださいました。

OrionNebura.jpg オリオン大星雲

ただ、老婆心ながら、被災者の方たちは物を失っただけではありません。
最も大切な、二度と取り戻すことができない愛する人たちを失い、心のよりどころを失っておられます。

仏の世界では「愛別離苦」

これは、同じマタイの福音書の中にもあります。

大切な人を失った自分の悲しみに目を向ければ、悲しみはますます深くなります。
自分の悲しみに目を向けるのではなく、天国で自分たちより幸せに、平安な世界で暮らす愛する人のことを思う時、心は僅かながらでも安らぎます。

やはり、「利他の心」が助けになります。

キリストは、2000年を経た今も、人々の心の中に生きておられます。
もちろん仏陀も、ムハンマドも。
そのことが全てを証明しているように思えてなりません。

M45.jpg 昴星

昨日、中部地方は快晴でした。クリスマスイブのオリオン座の星々をお楽しみください。

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